「私は貝になりたい」は資源の無駄遣い?

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中居正広さん主演の「私は貝になりたい」を見てきた。
一言で言えば、これは残らない映画である。脚本が悪い。
観客もその事をわかっているようで、リピーターはほとんどいないのではないだろうか?
12月23日(祭日)の最終回(18:45-) を見てきたのだが がらがらであった。(半分より前に座っていた人私たちを入れて7人(@_@) )興業的にも失敗であろう。

何が悪いかといえば、戦犯や戦争犯罪に関して現在知識のある観客はとんどいない状況であるにも関わらず、旧来然とした構成であったためである。テンポも悪く 長い映画になってしまっている。
何が言いたいのか非常に不明瞭である。
また、裁判の場面では、なぜ 英語に字幕を付けないのか 良いのは、英語プラス日本語の字幕である。字幕なしで観客を豊松と同じ状況に置くことが目的だとすれば、この映画を単なるメロドラマにしたかったということであろう。

BC級戦犯で死刑判決を受けた 934人中 920人は死刑が執行されている(世紀の遺書 による)が2等兵で処刑されたものはおらず、一等兵がいるのみであるとのことである。 下士官で処刑された者は多かった。したがって 事実には反した物語であるが、一等兵で処刑された方がいたので同様の事があったのかもしれない。

加藤哲太郎氏の「狂える戦犯死刑囚」よりの遺書(週刊朝日に引用されたもの)を元に作られた物語であるが、現在であればさらに検討を重ねてBC級戦犯とその裁判について描けたはずである。しかしながら、橋本忍氏は1918年生まれであり1982年以降体調不良もあり引退状態であり大家ではあるが、高齢すぎると思う。今回の脚本のリライト結果をみると冗長で無意味にテンポの悪い構成や現在の時代背景などを考慮できていない点などからみても既に過去の方であるとの印象を受けた。これが自信作ならば物悲しささえ感じる。

 このような脚本家の採用や多くの演技派の俳優の使い方の下手さなど プロデュースが悪いことが明白であり、細部の作り込みや金の掛け方がまったく生きていない。 
金と才能の浪費であり、エコな時代に反した作品である。

主演の中居正広さんと仲間由紀恵さんは演技の幅を広げていると思う。まったくこの作品にはもったいない。より良い作品に出合えることを望んでやまない。 



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コメント(1)

「私は貝になりたい」は資源の無駄遣い? について意見があります。
 私の感想では、本作品の構成を「旧来然とした構成」ではなく、「不変的な構成」と表現するほうが良いと思います。新しい表現方法ほど“適切”と考えることこそ“過去の方”との印象を受けました。作品のテンポは、“悪い”のではなく、“重い”のであり、重厚感が本作品の“特別な状況”にあてはまっていると考えます。昔ながらの表現方法は“安らぐ雰囲気”をかもしだしており、この緊張感の続く悲劇を柔らかく包みこんで、鑑賞しやすくしていると考えます。
 さらに本作品を「単なる興行」と考えるのは非常識だと思っております(私の誤解なら申し訳ございません)。今現在の人間の為だけの作品ではないと考えております。「現在の時代背景」も数年後・数十年後では「過去の時代背景」であり、「現在知識のある観客はとんどいない」という状況でも、数年後・数十年後には「常識的な知識として浸透している」となる場合があると考えております。大河ドラマ等が良い例です。すなわち私は「残る作品」と思っています。

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このページは、Merlinが2008年12月24日 11:17に書いたブログ記事です。

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